便潜血検査の正しい採り方は?
2日分とる理由を赤羽の専門医が解説
監修:赤羽胃腸肛門クリニック 院長 葛岡 健太郎
便潜血検査とは?
便潜血検査(べんせんけつけんさ)は、便に混じった目に見えないわずかな血液を調べる検査です。大腸にがんやポリープがあると出血することがあり、その血液を手がかりに、大腸の異常を早期に見つけます。
現在の検診では、「免疫法(めんえきほう)」という精度の高い方法が主流です。少量の血液でも感度よく検出でき、欧米でも広く使われています。
ポイント①:自宅で「2日分」採るのが基本
日本の大腸がん検診では、自宅で2日分の便を採取する方法(2日法)が基本とされています。
なぜ「2日分」なのか?
大腸のがんやポリープは、毎回必ず出血するとは限りません。ある日は血が出ても、別の日は出ないこともあります。1日分だけだと、たまたま出血していない日に当たって見逃してしまう可能性があるのです。
2日分を採ることで、見逃しを減らし、検査の精度を高めることができます。
一方で、日数を増やしすぎると「本当は問題ないのに陽性と出てしまう(偽陽性)」ことも増えるため、精度のバランスが最もよい「2日法」が推奨されています。
ポイント②:便の「表面」をなぞって採る
採便のときに意外と知られていないのが、便のどこを採るかです。
血液は、便の内部よりも表面に付着していることが多いことがわかっています。そのため、
便の表面を、長い方向に沿って数本なぞるように採るのが正しい方法です。専用の採便棒(スティック)で、便の表面をまんべんなくこするイメージです。中に深く突き刺すのではなく、表面を広くなぞるのがポイントです。
ポイント③:診察室での指の検査は「検診には不向き」
「診察のときに、お尻に指を入れて便を調べればいいのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、診察室での指による便の採取は、検診(スクリーニング)には適していません。
理由は、その場の1回きりの採取では精度が上がらないこと、そして毎年・隔年といった定期的な検査につなげにくいためです。無症状のうちから定期的に繰り返し調べることが早期発見のカギであり、そのためには自宅での採便が適しています。
- 便潜血検査は、便に混じった見えない血液を調べる検査
- 現在は精度の高い「免疫法」が主流
- 自宅で「2日分」採るのが基本(見逃しを減らし精度を高めるため)
- 便の「表面」を長い方向に数本なぞって採るのが正しい方法
- 診察室での指の検査は、検診には向かない
日本消化器病学会(編):大腸ポリープ診療ガイドライン2020 改訂第2版.南江堂,2020.
お気軽にご相談ください
正しく採ることで、検査の精度が高まります。便潜血検査で「陽性」と出た場合は、放置せず必ず精密検査(大腸内視鏡検査)を受けることが大切です。気になる方は、赤羽・十条・浮間舟渡エリアにある赤羽胃腸肛門クリニックまでお早めにご相談ください。
