お腹のトラブル、あなたはどのタイプ?

胃腸の症状は人によって様々です。症状の組み合わせやその特徴から、適切な検査や治療方法を選択することができます。北区赤羽にある赤羽胃腸肛門クリニックでは、患者様の症状をしっかりと把握して、最適な治療方法をご提案いたします。
上腹部の症状
- みぞおちが痛む
- 胃が重たく感じる
- 胸焼けがする
- 食後に気持ち悪くなる
- 食欲が低下している
- ゲップが頻繁に出る など
腹部全般の症状
- お腹が張る感じがする
- 下痢と便秘を繰り返す
- 便に血が混じる
- 腹痛が続く
- 夜間に腹痛で目が覚める
- 体重が減少してきた など
消化器内科・胃腸内科の診療~早期発見・治療が重要~
消化器内科・胃腸内科は、食道、胃、小腸、大腸などの消化管全体を専門とする診療科です。普段の生活で誰もが経験する胃もたれや腹痛から、炎症性腸疾患やがんなどの重要な病気まで、幅広い症状や疾患の診療を行います。
赤羽胃腸肛門クリニックでは、内視鏡検査を中心とした専門的な検査により、正確な診断と適切な治療を行っています。また、肛門の専門医が消化管全体を診療できる体制を整えており、より総合的な診療が可能です。
消化器の病気と早期発見の重要性
消化器の病気は、以下のような特徴があります。
- 初期には自覚症状が乏しいことが多い
- 症状が進行するまで気づきにくい
- 生活習慣が深く関係している
- 早期発見で治療効果が大きく異なる など
実際のデータでも、胃がんや大腸がんは早期発見・早期治療により90%以上の治癒率が期待できます。一方、進行してからの発見では治療が難しくなることがあります。
便潜血検査は早期大腸がんや大腸ポリープを見逃す可能性が高いです。1つの研究ですが、進行がんでは、65%が見つかりますが、早期段階では27%にとどまると報告されています。一方で大腸内視鏡検査は早期発見に優れ、95%の精度で癌やポリープが検出可能とされています。そのため、当クリニックでは検査自体の負担が大きくなる要因(高齢、検査間隔が短い等)がない限り、便潜血検査より大腸内視鏡検査を推奨しています。
年代別の検査のタイミング
20~30代
- 定期的な健康診断での胃・大腸内視鏡検査
- 肛門の症状や血便・下痢がある場合は要注意(炎症性腸疾患の可能性)
- ピロリ菌検査の実施
40~50代
- 1~3年に1回の胃・大腸内視鏡検査を推奨
- ピロリ菌検査の実施
- 大腸がんのリスクが高まる年代
60代以上
- 1年ごとの定期検査
- 症状がなくても内視鏡検査が重要
- 加齢による症状の変化に注意、検査を受けるリスクが高くなる
症状がなくても必要な検査
以下のような場合は、症状がなくても検査をおすすめします。
- 50歳以上の方
- 家族にがんの既往がある方
- 便潜血検査で陽性となった方
- 喫煙・飲酒習慣のある方
- 不規則な生活習慣が続いている方 など
当クリニックでは、患者様の年齢や生活環境、リスク因子などを考慮しながら、適切な検査の時期や方法をご提案しています。症状の有無に関わらず、定期的な検査による早期発見が、より良い治療結果に繋がります。
胃腸を総合的に診療~当院の特徴~
肛門疾患と消化管疾患を総合的に診療
便潜血検査で陽性となり「痔からの出血かもしれない」という場合でも、当クリニックでは痔の診療から大腸の検査まで一貫して対応が可能です。
肛門の症状から炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病)が見つかることも少なくありません。特に20代以下の方の肛門周囲の膿瘍は、その半数程度が後にクローン病と診断されるケースもあり、早期発見のためにも専門的な診療が重要です。
このように、肛門科と消化器内科の両方の専門性を活かした診療を行っています。
AIを活用した内視鏡検査
AI内視鏡を導入して、早期胃がんや大腸ポリープ・大腸癌の見逃しの少ない、より確実な検査を実現しています。内視鏡検査は医師の目による診断が基本となりますが、1日に多くの検査をこなす中で、人間である以上、疲労による見落としのリスクは避けられません。経験豊富な医師でも、疲れのない状態で行う1件目と、疲れの出てくる10件目、20件目では集中力に差が出て、見落としが増えると報告されています。
AIはそうした人間の特性を補完する「もう一人の目」として機能します。医師が病変を見つけたときはその判断を裏付け、もし見落としがあった場合には指摘してくれます。これにより、医師とAIが互いに補完し合いながら、より確実な検査が可能となります。
静脈麻酔(鎮静剤)を使用した苦痛の少ない検査
胃カメラ検査、大腸カメラ検査ともに、静脈麻酔(鎮静剤)を使用することができます。静脈鎮静剤により、検査中の苦痛や不安を和らげて、楽にそしてリラックスした状態で検査を受けていただけます。
経鼻内視鏡(鼻からの胃カメラ検査)の場合でも鎮静剤の使用が可能です。もちろん静脈麻酔鎮静剤を使用しない検査も選択できます。特にご高齢の方など、鎮静剤の使用が適さない場合は、患者様の状態を見ながら、より安全な方法を選択いたします。
胃カメラと大腸カメラの同日検査
両方の検査が必要な場合、1日で終えることができます。これにより、来院回数を減らすことができ、患者様の時間的負担を軽減できます。お身体への負担を考慮し、原則として70歳以上の方には別日での検査を推奨しています。
男女別の前処置室
大腸カメラ検査の前処置をより快適に行っていただくため、男女別の前処置室を完備しています。それぞれの部屋に2つずつトイレを設置して、プライバシーに配慮した環境を整えています。
炭酸ガスを使用した大腸カメラ
大腸の観察には腸管内の送気が必要ですが、当クリニックでは従来の空気に代えて炭酸ガス(CO2)を使用しています。検査中は必要最小限の送気で行い、「軸保持短縮法」という特殊な挿入方法と組み合わせることで、腸管への負担を最小限に抑え、検査中と後の痛みを少なくしています。
女性医師による内視鏡検査
当クリニックでは、女性医師による内視鏡検査も実施しています。女性ならではの細やかな配慮で、より安心して検査を受けていただけます。
特に、女性の患者様は大腸カメラ検査に対して強い抵抗感を持つことが多いのが実情です。大腸カメラ検査はおしりから内視鏡スコープを挿入するため、女性の患者様にとっては男性医師による検査に不安を感じることがあります。
こうした場合でも、女性医師による内視鏡検査により、心理的な抵抗感や不安を解消して、リラックスした状態で検査を受けていただくことができます。
平日午前中、土曜・日曜にも検査を実施
平日日中の受診が難しい方のために、平日午前中、土日にも内視鏡検査を実施しています。仕事や家事で忙しい方も、ご都合に合わせて検査を受けていただけます。
よくある胃腸の症状・病気
胸焼け・ゲップがよく出る
胃酸の逆流や消化不良により、胸焼けや頻繁なゲップが生じる症状です。
吐き気・嘔吐
様々な原因で胃腸に刺激が加わり、むかつきや吐き気、嘔吐を引き起こす状態です。
胃もたれ・胃痛
胃の消化機能低下や食べ過ぎなどが原因で、胃が重く感じたり痛みを伴ったりする状態です。
お腹の張り・腹痛
消化器系の不調やガスの溜まりなどにより、腹部に張りや痛みを感じる症状です。
下痢
便の水分量が増加して、軟便や水様便となる状態です。感染症や食べ過ぎなどが原因となります。
便秘
排便が困難になったり、排便回数が減少したりする状態です。生活習慣や腸の機能低下などが原因となります。
便潜血陽性・血便
便に血液が混じる状態で、痔や炎症性腸疾患、大腸がんなどの可能性があります。
便失禁
排便をコントロールできず、便が漏れてしまう状態です。括約筋の機能低下などが原因となります。
逆流性食道炎
胃酸が食道に逆流することで、食道に炎症が起こる病気です。
食道裂孔ヘルニア
胃の一部が横隔膜の裂孔を通って胸腔内に飛び出す状態です。逆流性食道炎の原因となります。
胃炎、ヘリコバクター・ピロリ菌
胃の粘膜に炎症が起こる状態で、ピロリ菌の持続感染が主な原因の1つです。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃や十二指腸の粘膜に深い傷(潰瘍)ができる病気で、ピロリ菌感染や薬の副作用などが原因となります。
食道がん・胃がん・十二指腸がん
食道、胃、十二指腸にそれぞれ発生する悪性腫瘍(がん)です。
過敏性腸症候群(IBS)
腸の機能異常により、腹痛や便通異常が慢性的に続く病気です。
虚血性腸炎
腸への血流が減少することで、腸管に炎症や損傷が起こる病気です。
大腸ポリープ
大腸の粘膜面に突出した腫瘤で、がん化のリスクがあります。
大腸・直腸がん
大腸や直腸に発生する悪性腫瘍で、早期発見が重要です。
潰瘍性大腸炎
大腸の粘膜に慢性的な炎症や潰瘍ができる炎症性腸疾患です。
クローン病
消化管のどの部位にも炎症や潰瘍が起こる可能性がある炎症性腸疾患です。
感染性腸炎(細菌性腸炎、ウイルス性腸炎)
細菌やウイルスの感染により腸に炎症が起こる病気です。
消化器内科・胃腸内科で行われる主な検査
消化器内科・胃腸内科では、様々な検査を通じて消化器系の疾患を診断し、適切な治療方針を決定します。
内視鏡検査
内視鏡検査は消化器内科における最も重要な検査の1つです。小型カメラを搭載した細長い管を用いて、消化管内部を直接観察します。
上部消化管内視鏡検査(胃カメラ検査)
口または鼻から内視鏡を挿入して、食道、胃、十二指腸を観察します。
わかること
- 食道がん、胃がん、十二指腸がんなどの悪性腫瘍
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍
- 逆流性食道炎
- 慢性胃炎、十二指腸炎 など
大腸内視鏡検査(大腸カメラ検査)
肛門から内視鏡を挿入して、大腸全体を観察します。
わかること
- 大腸がん、大腸ポリープ
- 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)
- いぼ痔(痔核)、切れ痔(裂肛) など
腹部超音波検査(エコー検査)
体表から超音波を当てて、内臓の状態を観察します。
わかること
- 肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓の異常
- 腹水の有無 など
血液検査・便検査
血液や便のサンプルを分析します。
わかること
- 肝機能、腎機能の状態
- 炎症マーカーの有無
- 腫瘍マーカーの値
- 便潜血(大腸がんのスクリーニング)
- ヘリコバクター・ピロリ菌感染の有無 など
消化器内科・胃腸内科で行われる主な治療
消化器内科・胃腸内科では、消化管や肝臓、胆道、膵臓などの消化器系疾患に対して、様々な治療を行っています。
内視鏡治療
大腸ポリープ切除
大腸ポリープの切除は、内視鏡を用いて行われる治療です。主に以下の方法で実施されます。
ポリペクトミー
スネアと呼ばれる輪っか状の器具でポリープを挟み、高周波電流で焼き切ります。
コールドポリペクトミー
高周波電流を使用せず、専用のスネアでポリープを機械的に切除します。小さなポリープに対して行われ、熱損傷のリスクが低く、出血や穿孔などの合併症が少ないのが特徴です。
ヘリコバクター・ピロリ菌除菌
ヘリコバクター・ピロリ菌(ピロリ菌)の除菌治療は、胃炎や胃潰瘍の改善、さらには胃がんのリスクの低減が期待できます。除菌治療は通常1週間程度で行われ、成功率は高いですが、失敗した場合は別の薬の組み合わせで再度治療を行います。
薬物療法
- 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)に対する免疫調節薬や生物学的製剤の投与
- 肝炎ウイルスに対する抗ウイルス療法
- 消化性潰瘍に対するPPIや粘膜保護剤の投与 など
消化器の健康とライフスタイルの関係
現代社会のライフスタイルは、私たちの消化器系の健康に大きな影響を与えています。ストレス、不規則な食生活、運動不足などが、様々な消化器系のトラブルを引き起こす要因となっています。以下、主な要因とその影響、そして予防や改善のためのアドバイスをご紹介します。
ストレス社会における胃腸トラブル
ストレスは消化器系に直接的な影響を与えます。ストレスにより、胃酸の過剰分泌や胃の蠕動運動の促進が起こり、胃痛や胸焼けなどの症状を引き起こします。また、ストレスは腸の機能にも影響を与えて、過敏性腸症候群(IBS)などの原因にもなります。
予防・改善のアドバイス
- 規則正しい生活リズムを心がける
- 十分な睡眠をとる など
食生活の乱れと消化器症状
不規則な食事時間、偏った栄養摂取、過食や早食いなどの食生活の乱れは、消化器系に負担をかけます。これらは胃もたれ、胸焼け、便秘などの症状を引き起こす原因となります。
予防・改善のアドバイス
- 規則正しい食事時間を守る
- バランスの取れた食事を心がける
- よく噛んでゆっくり食べる
- 過食を避けて、適量を守る
- 食物繊維を十分に摂取する など
運動不足と腸の働き
運動不足は腸の蠕動運動を鈍らせ、便秘や腸内環境の悪化を招きます。適度な運動は血流を促進して、腸の活動を活性化させる効果があります。
予防・改善のアドバイス
- 毎日30分程度の軽いウォーキングを行う
- 腰をひねるストレッチを行い、腸を刺激する
- 腸活マッサージを行う(おへそのまわりを時計回りにマッサージ)
- 朝起きたら水を一杯飲み、腸に刺激を与える など